韓国大邱市の非政府組織(NGO)大邱KYC(韓国青年連合会)の一行が、昨夏に交流した広島世界平和ミッション第二陣の協力で二十五日、広島市を訪れた。被爆の実態に触れ、朝鮮半島の被爆者支援などについて話し合う。
「ヒロシマ平和の旅」として訪れたのは大学や高校教師、報道関係者、その家族ら三十六人。
初日は原爆資料館で、高野和彦副館長の説明を受け、展示品を熱心に見た後、西区の郭福順さん(76)から証言を聞いた。爆心地から九百メートルで被爆した郭さんは「核を使う戦争は二度とあってはならない」と母国から訪れた若い世代に訴えた。
KYCは「韓国のヒロシマ」と呼ばれる慶尚南道陜川郡を毎月訪れ、聞き取り活動をしている。李相旭会長(38)は「被爆地に来てみて想像を超える実態に身震いした。何ができるか考えていきたい」と話していた。
二十七日まで、第二陣メンバーの案内で、平和記念公園にある韓国人原爆犠牲者慰霊碑に参拝。韓国・北朝鮮にいる被爆者の支援に努める市民団体の代表者からも話を聞き、意見交換する。
【写真説明】郭さん(手前)から被爆体験を熱心に聞くKYCメンバー
   
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