広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)でインドなどを巡った第五陣メンバー四人が十九日、同国で語劇「はだしのゲン」を上演するのを前に被爆の実情を学ぶため広島市を訪れている東京の学生たちと交流。ヒロシマをいかに伝えるかなどについて意見を交わした。
学生は、東京外国語大ウルドゥー語学科の二、三年生七人。十五人の語劇団を組み、今年八月末から約一カ月、第五陣が訪ねた首都ニューデリーやムンバイなど十都市十二カ所で巡回公演する。
一―二月にインドを訪ねたメンバーと中区の事務所で会った学生たちは、原爆についてどの程度知られているか、どんな資料を持参すればよいかなどと尋ねていた。
今回の被爆地訪問で、原爆資料館の見学や被爆者の証言を聞くなどした七人は「被爆体験を人間の問題としてとらえられた」「若い世代が引き継ぐ責務を感じた」と口をそろえた。
メンバーで被爆者の岡田恵美子さん(68)=広島市東区=は「学んだことを自分のものにして発信し続けて」とエールを送った。ゲンを演じる石井由実子さん(20)=東京都世田谷区=は「精いっぱい伝えて来たい」と決意を新たにしていた。
【写真説明】岡田さん(左端)ら第五陣メンバーから、インドでの活動について助言を受ける東京外大の学生たち
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