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【1980年代の3選手】達川光男(たつかわ・みつお)(54) '10/6/5

▽話術が際立つ守備の要

 スピードとパワーでプレーの個性を競うプロの中で、球団史で唯一、そこに話術とパフォーマンスも加えて個性を際立たせた。

 打席では投球が手に当たっていなくても死球をアピール。わざわざ手袋を外す芸の細かさと必死さがこっけいで、真剣勝負のグラウンドに笑いを誘った。「ムードメーカー的存在で頼りになる。広島弁も愛せる」と廿日市市の60歳女性。「達川節」は人気だった。

 そんな明るいキャラクターが強烈で、高い捕手能力は影が薄くなった。広島の捕手では最多のベストナインとゴールデングラブを3度ずつ受賞。87年は球団では捕手としてただ一人、全130試合出場を果たした。

 時は投手王国の全盛期。自己主張の強い投手たちを引っ張るのは戦いだった。試合中にサインに首を振る主力投手ともめ、ノーサインで捕球し続けたこともある。

 正捕手として3度のリーグ優勝に貢献した。「好リードで優勝できたこと。目に焼き付いている」と南区の65歳女性。安芸高田市の66歳男性は「守りの守護神」と最大級の賛辞を贈った。

達川光男の生涯打撃成績
所属試合安打本塁打打点盗塁打率
1978広島126010.214
79広島4918030.222
80広島91000.200
81広島49251101.221
82広島77373130.210
83広島116835411.252
84広島117767331.244
85広島95534310.230
86広島1281149461.274(18)
87広島1301078342.256(26)
88広島1221006382.261(20)
89広島109634221.227
90広島101723333.265
91広島120851393.237(29)
92広島100550142.233
通算13348955135817.246
かっこ内数字は打撃・投手成績

【写真説明】レリーフ・達川光男



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