北米&中南米

ウッドロー・ウィルソンの家(米ワシントン)

(09年8月17日)

◆学芸員 ジョン・パウル

 国際連盟の創設を提唱し、ノーベル平和賞を受賞した第28代米大統領ウッドロー・ウィルソン(1856−1924年)が晩年を過ごした家だ。教育者、社会改革者、平和維持者、世界的政治家としての業績を知ることができる。ウィルソンが生活していたままを保存し、毎年数千人が来館している。

 1914年に第1次世界大戦が始まった際、ウィルソンは米国の中立的立場を維持し、敵対諸国間の和平調停に貢献したいと考えたが、失敗した。米国は1917年に宣戦布告。1918年1月、ウィルソンは「開かれた平和盟約」や「海洋の絶対的な自由」などをうたった「14カ条の平和原則」を発表。これを基に、国家間の紛争を調停する国際機関として1920年1月、国際連盟が設立された。しかし、上院が反発したため米国の加盟には至らず、ウィルソンは体調を崩した。

 館内では、ウィルソンがホワイトハウスや家庭で使っていた物や記念品、世界各国からの贈り物を展示。映画の録音機や当時流行したドレス、亜鉛の流し台などが残り、1920年代の米国の「現代的生活」の生きた教科書でもある。

 多彩な活動を通し、平和へ向けた思想をはじめとするウィルソンの遺産について、人々の知識を深める史跡を目指している。展示の詳細やイベント情報はウェブサイトで紹介している。

住所 2340 S St.,NW,Washington,DC,20008,USA
電話 +1-202387-4062
ホームページ http://www.WoodrowWilsonHouse.org/  
休館日 月曜と主な祝日
入館料 大人7.50ドル(約710円)、高齢者6.50ドル、学生3ドル、7歳未満無料

(2009年8月3日朝刊掲載)

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ガイドの案内で「歴史的な絵画の展示室」を見学する来館者たち


図書室


台所には亜鉛の流し台も備え付けられ、1920年代の米国の「現代的生活」を表している


ウッドロー・ウィルソンの家の外観