千年以上の歴史を持つドイツのレーゲンスブルク大聖堂少年合唱団のメンバーが二十六日、四年ぶりに広島市を訪れ、中区の平和記念公園で平和への祈りと歌をささげた。
訪れたのは、十一歳から十九歳までの少年四十人と引率の団長ら四人。平和の鐘など公園内を回り、原爆資料館を見学した。慰霊碑や原爆の子の像の前では、追悼の思いを込め、聖歌やシューベルト作曲の「菩提樹」などを合唱した。
強い日差しの中、息のあったハーモニーに思わず足を止める人も。兵庫県洲本市から観光で訪れたはさみ研師原田直さん(47)は「澄んだ歌声に心が洗われる思いがする」と聞き入っていた。
合唱団は二十七日午後六時から、中区のアステールプラザでNHK広島児童合唱団とジョイントコンサートを開く。
メンバーのマルマン・ベルナルトさん(19)は、四年前に続いて二度目の広島。原爆の子の像の前で歌った後、「原爆は二度とあってはならないとの思いを新たにした。コンサートでは歌声に平和への思いをしっかりと込めたい」と話していた。
【写真説明】原爆の子の像の前で歌を披露する合唱団の少年たち
    
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