被爆者団体が反発
広島市は二日、小泉純一郎首相が六日の平和記念式典に四年連続で参列すると発表した。現職首相の参列は一九九四年以来十一年連続となる。
しかし、六日は臨時国会の最終日でもあり、小泉首相は式典終了後に東京へとんぼ返りする。このため、式典後に市内で開かれる「被爆者代表から要望を聞く会」には二〇〇一年に出席しただけで、三年連続の欠席が確定的になった。
過去二年間、「聞く会」には首相の代わりに坂口力厚生労働相が出席し、被爆者七団体代表から要望を受けている。市によると、式典には河野洋平衆院議長の参列も決まったが、坂口厚労相は扇千景参院議長とともに未定。聞く会に出席する政府代表が誰になるかは流動的だ。
七団体の一つ、広島県被団協の坪井直理事長は、式典に参列しながら聞く会に出席しない小泉首相の姿勢に対し、「情けない。話にならず涙が出る。後日上京して抗議することも考えたい」と話している。細田博之官房長官はこの日の会見で、小泉首相は九日の長崎市の平和祈念式典にも出席すると発表した。
    
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