広島市南区の似島で、原爆死没者の遺骨発掘現場から七月二十六日に見つかった「大盛」と刻印されている印鑑について、広島県音戸町の大盛晴行さん(71)が「義姉のものではないか」と市に問い合わせていたことが二日、分かった。
大盛さんの妻英子さん(66)の姉である大盛成子さんは原爆投下当時、広島女子高等師範学校付属山中高等女学校二年生で十四歳だった。大盛さんによると、同校の一九四五年度在校生名簿に「八月七日に似島で死亡」と記されているという。
山中高女二年生はあの日、雑魚場町(現中区)で建物疎開作業に当たり、多くが亡くなっている。
英子さんは「姉が当時、印鑑を持っていたかどうかは覚えていない」と話している。市は「調査中」としている。
    
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