核廃絶を訴えて全国を歩いた原水禁の「非核平和行進」が三日、広島市中区の平和記念公園に到着した。核兵器廃絶を主張して行進した連合広島と合流し、原爆慰霊碑に黙とうをささげた。
原水禁の行進は四月四日、青森市をスタート。全国九ブロックで横断幕をつないだ。この日は広島県原水禁が東と西、連合広島が南と北からの計四コースで同公園を目指し、六百人近くが平和記念公園に終結した。
慰霊碑に献花し、あいさつした連合広島の宮地稔会長は、イランや北朝鮮の核開発の動きを指摘し、「世界は混とんとしている。被爆六十周年を前に、地道な運動を強化しないといけない」と力をこめた。
一方、二日目を迎えた日本原水協系の原水爆禁止2004年世界大会国際会議は三日、広島市中区の広島厚生年金会館などで特別セッションや分科会を開催。約二百六十人が参加した。
世界の核被害を取り上げた特別セッションで、マーシャル諸島のメイナード・アルフレッド上院議員は、米国の核実験による病気や生活環境の悪化など現地の実態と被害者の苦悩を説明。「悲劇をこれ以上繰り返してはならない」と訴えた。インドのウラン採掘やパキスタンの核実験の被害者らも発言し、国境を超えた反核運動の拡大を呼び掛けた。
【写真説明】「なくそう核兵器」の横断幕を掲げて爆心地を目指す連合広島の行進
    
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