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被爆59年目前、碑を建立 広瀬小で初の慰霊式 '04/8/4

 ■当時の住民や児童ら参加

 被爆から五十九年を目前にして原爆慰霊碑が建立された広島市中区の広瀬小で三日、初の慰霊式があった。児童や地域住民に当時の住民も加わり、約三百人が犠牲者の冥福を祈った。

 式の冒頭、建立委員会委員長で広瀬北町一区町内会長の吉森巌さん(72)があいさつ。広瀬小と本川小の一部にまたがる当時の広瀬国民学校の学区内の被爆状況を涙ながらに語り、「ようやく約五千人の犠牲者に安らかに眠っていただける。児童の皆さんが見守ってくれると期待している」と続けた。

 祖父母が被爆した六年古田美由紀さん(12)=西区中広町=は、児童を代表して「人々を傷つける核兵器がこの世にあっていいのですか。これから多くの人にヒロシマを伝えるのは、私たち子どもの役割です」と誓った。

 被爆時に県北の寺に集団疎開していた当時の六年生十人も参列、原爆で散り散りになった旧友の近況を報告し合った。

 双三郡三和町(現三次市)への疎開中に、原爆で妹と叔母、祖母を亡くした無職由井久幸さん(70)=佐伯区皆賀=は「毎年八月六日に参りたい」と話していた。

【写真説明】児童や元住民たちが一緒に献花した広瀬小の慰霊式


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