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非核地帯化を探る パグウォッシュ広島会議 '05/7/26

 ▽中東安保と軍縮討論

 広島市で開催中のパグウォッシュ会議年次総会は三日目の二十五日、中区の広島国際会議場で、中東の安全保障と軍縮をテーマにパネル討論会を開いた。エジプトやイランなどの元外交官や研究者五人が非核地帯化などをめぐり意見を交わした。

 エジプトのムハメド・シェーカー元駐英大使は「エジプトが化学兵器禁止条約に署名しないのは、イスラエルが核拡散防止条約(NPT)に未加盟のためだ」と説明。「中東を大量破壊兵器のない地域にするなら、両国が同時に取り組むことが大切になる」と述べた。

 イラン・テヘラン大のサイデー・ロフティアン助教授は「キューバ・ミサイル危機がありながら中南米は非核地帯条約(トラテロルコ条約)を成し遂げた。その取り組みは中東地域の参考になる」と指摘した。

 イスラエルとパレスチナの研究者はそれぞれの政治状況を話し、「対話で信頼醸成を図り、共存する道を探るほかない」などと強調した。

 二十六日は「東アジアの安全保障」と「軍縮・不拡散の将来」の二つのパネル討論、元国際司法裁判所判事のクリストファー・ウィラマントリー氏の講演会がある。

【写真説明】中東地域の非核化などを討議したパネル討論


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