広島市民約千七百人が二十八日朝、中区の平和記念公園一帯を清掃した。市と市公衆衛生推進協議会が一九七二年から毎年、原爆の日を前に続けている。
午前七時二十分、原爆慰霊碑に黙とうした後、市の石原道雄環境局長が「あの日への思いや世界平和を胸に清掃してください」とあいさつ。参加者は八グループに分かれ、朝日がまぶしい石畳をほうきではいたり、せみ時雨が響く木陰で草を抜いたりした。
八月六日に同公園で市が営む平和記念式典には約六万人の参列が見込まれている。江波地区(中区)で被爆した梶野昭さん(77)は=中区=は「被爆死した同僚のためにも、節目の今年は原爆や戦争の悲惨さ、平和の尊さを再認識できる意義深い式典であってほしい」と願っていた。
【写真説明】平和記念公園の石畳をほうきで丁寧にはく参加者。奥は原爆慰霊碑=28日午前7時40分、広島市中区(撮影・松元潮)
    
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