広島市で開かれている平和市長会議の被爆六十周年記念総会は五日、中区の広島国際会議場で全体会議と分科会を開催。核兵器廃絶に向けた非政府組織(NGO)との連携策などについて意見交換した。
全体会議では、カナダ政府などと協力して対人地雷禁止条約を実現したNGO「地雷禁止国際キャンペーン」元役員のスーザン・ウォーカーさんが講演。「核兵器廃絶は政治の優先課題になっていない。市民社会が地球規模の人道的問題として声を上げ、政府を動かしていくことが大切だ」と訴えた。
ウォーカーさんは市長会議に対し、同じ志を持つ政府を見つける▽被害者がもっと声を上げる▽目標に向けた具体的指針をつくる▽まず核兵器の使用禁止など段階的に進める―など九つの提言をした。
続く分科会は、「核兵器廃絶に向けた国際的連携」と「紛争の平和的解決と被爆者のメッセージ」の二テーマで討議した。
NGO関係者からは「専門知識を持ったNGOが力を発揮できる場を設ける」「衛星テレビ会議などでメンバーが常に協議できる仕組みづくりを」など具体的提案もあった。
【写真説明】ウォーカーさん(壇上)が講演した全体会議
    
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