【ペシャワル9日森田裕美】パキスタンを訪問中の広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)第五陣メンバー四人は九日、ペシャワル郊外のアフガン難民キャンプを訪問し、子どもたちに被爆の惨禍から立ち直った広島について紹介し、希望のメッセージを届けた。
キャンプは、ペシャワル市中心部から南西へ約四十キロ。アフガニスタン国境から三十キロ足らずの地域にある。働き手の男性は出稼ぎでおらず、残された女性と子どもたちが小さな家に身を寄せ合って暮らす。アフガン情勢が回復に向かった二〇〇三年以降、国際的支援の目はアフガン国内に向き、十分な支援がなされずにいる。
被爆者の岡田恵美子さん(68)=広島市東区=らメンバーは、現地の非政府組織(NGO)が運営する小学校で、子どもたちに被爆直後と現在の街並みの写真を見せながら広島の復興を紹介したり、一緒に折り鶴を折って交流した。女性メンバーは、家庭を訪問して生活実態を聞いた。
岡田さんは「被爆後の広島も助け合って生きてきた。ヒロシマの経験が少しでも子どもたちの希望につながれば」と話していた。
【写真説明】現地NGOが運営する学校で、難民の子どもたちと折り鶴をつくる岡田さん=右端(撮影・山本誉)
   
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