▽俊足の１番　後年名将に

　１２年間プレーした広島では球団歴代４位となる２６０盗塁をマークした。佐伯区の６９歳男性は「盗塁と守備力」を挙げ、その魅力を語る。

　６３年は長嶋茂雄（巨人）と激しく首位打者を争った。シーズン終盤にあごに死球を受けて戦線離脱。２位に終わったが、打率３割３分９厘は球団歴代３位の高率だ。「盗塁の足と好打者」と佐伯区の６０歳女性は印象を記す。オールドファンは俊足好打の１番打者という記憶を鮮明に残している。

　こうした選手時代の実績以上に、ファンは「知将・古葉監督」を支持する。７５年の初優勝をはじめ、４度のリーグ優勝と３度の日本一に導いた。「初優勝をありがとう」と佐伯区の４８歳男性。西区の６６歳男性は「優勝パレードのあの笑顔」と７５年１０月２０日、３０万人が集まった平和大通りの歓喜を忘れない。

　優しい風ぼうの中にあった勝負師の姿を伝え聞いた西区の３４歳男性は「厳しい人と聞いている。すごい」と敬服した。初優勝を知らない世代でも伝説の監督だ。西区の４７歳女性は「歴代の監督さんの中で１番好き」と、称賛した。

古葉竹識の生涯打撃成績

所属 試合 安打 本塁打 打点 盗塁 打率 1958 広島 88 76 5 18 8 .224 59 広島 117 106 4 31 8 .229(24) 60 広島 119 118 2 22 18 .267(12) 61 広島 120 127 5 34 7 .286( 5) 62 広島 120 97 3 28 12 .243(21) 63 広島 116 157 7 37 32 .339( 2) 64 広島 120 104 2 25 57 .218(30) 65 広島 133 131 4 26 38 .267(13) 66 広島 135 130 3 39 15 .247(21) 67 広島 118 107 2 20 19 .236(25) 68 広島 116 92 4 20 39 .223(29) 69 広島 68 49 2 13 7 .211 70 南海 83 64 1 12 3 .274 71 南海 48 11 0 9 0 .216 通算 1501 1369 44 334 263 .252

かっこ数字は打撃・投手順位

【写真説明】レリーフ・古葉竹識