前田さん ―ポプラにちなみ愛称
坪井さん ―緑化 輪広がった成果
藻谷 前田さんは、川沿いの道に名前をつける活動をしていますね。
前田 基町環境護岸(中区)というと非常に硬く、場所がイメージできない。それなら何か愛称をと思ったのが発端。公募したら、この護岸はポプラの人気が高く、基町POP’La(ポップラ)通りになった。今後はポプラのことを調べ、履歴書を作りたい。
(会場から)保険代理業三原進さん(49)=西区 私はポプラの対岸に事務所を構えているので、毎日眺め、夜のライトの掃除などをしている自称「ポプラの管理人」。平和公園が今のように自由が利かないのであれば、ポプラまで足を延ばし、弁当を広げてほしい。
藻谷 なぜここにポプラが生えているのでしょう。
坪井 原爆で焼き払われた広島に雑草が生え、被爆者は勇気を持つことができた。そこで行政が音頭を取って緑化しようと、近郊や遠くから献木してもらった。そんな動きに刺激を受け、育てるのが易しいポプラを植えた人がいるのではないか。
前田 ポプラに名前を付けたり、歴史をたどったりするのは、みんなのものだけど誰のものでもない公共空間を、自分たちの方へ引き寄せたい気持ちからだと思う。