▽長崎で世界大会閉幕

　日本原水協などと原水禁国民会議などが長崎市内で開催していた原水爆禁止世界大会は九日、それぞれ核兵器廃絶を求める決議や宣言を採択し、閉幕した。

　原水協などの閉会総会では、「世界が１００人の村だったら」作者の池田香代子さんが講演。米国の核政策を取り上げ、「自国の都合で世界の核拡散を招いている」と批判した。

　日本政府に対し「非核日本宣言」を求める大会決議と、核兵器全面禁止条約の協議開始を訴える特別決議を、参加者七千人の賛成で採択した。

　原水禁などの「まとめ集会」では、被爆二、三世援護策の充実、脱原発などを求めるとともに、二〇一〇年の核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議の成功に向けた取り組みなどをうたった大会宣言を採択した。二千二百人の参加者は、爆心地公園まで約一・二キロを行進した。（金崎由美）

【写真説明】核兵器全面禁止条約の実現を求める特別決議を採択して閉幕した原水協などの世界大会