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被爆ピアノで平和の歌 海田小で児童ら900人が参加 '08/7/16

 「被爆ピアノ平和コンサート」が十五日、海田町昭和中町の海田小であった。子どもらが平和の尊さを学ぶきっかけにと、地元の住民団体「ひまわりの会」などが主催、同小や町内七保育所、二幼稚園などの約九百人が参加した。

 ピアノの伴奏に合わせ、園児や児童らが「折り鶴」などを順番に合唱。同会のテーマソング「ひまわりの歌」も全員で歌った。同会と交流を温める絵本作家指田和子さん(40)=埼玉県鴻巣市=もピアノを題材にした自作「ヒロシマのピアノ」を朗読した。

 ピアノは国産のアップライト型で、爆心地から一・八キロの広島市中区千田町の民家で被爆。今もガラスの破片がささったままだ。持ち主から寄贈を受け、安佐南区沼田町の調律師矢川光則さん(56)が三年前に再生した。

 矢川さんの協力でコンサートは実現。同小六年安井優花さん(11)は「被爆したのにきれいな音。戦争がなくなるよう祈って歌った」と振り返っていた。(江川裕介)

【写真説明】被爆ピアノの優しい音色に合わせ、大きな声で歌う園児たち


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