中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索
平和観めぐり意見交換 広島市立大で10ヵ国の56人 '08/7/29

 国内外の学生を対象にした広島市立大の夏期集中講座「ヒロシマと平和」が二十八日、安佐南区の同大で開講した。欧米やアジアの十カ国五十六人が原爆被害や紛争解決策などを八月七日まで学ぶ。

 初日は国際学部の教授たちが指導。四―七人の十班に分かれ、「あなたにとって平和とは」をテーマに英語で討論した。歴史教育の在り方を互いに紹介した班では、韓国人の受講生が竹島問題を例に「歴史や政治が絡むと友好を維持するのは難しい」と指摘。他国の文化を理解する姿勢の必要性を議論した。

 講座では、被爆者からの聞き取りも予定している。シカゴの大学で心理学を学ぶマーガレット・ミラーさん(21)は、祖父が旧日本軍の捕虜となったという。「原爆によるストレス障害についても興味がある」と意欲を見せていた。

 同講座は二〇〇三年から始まり、今年で六回目。(田中美千子)

【写真説明】平和観をめぐって熱心に意見を交換する各国の受講生


MenuTopBackNextLast