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絵画で伝える原爆・戦争 下蒲刈 '08/7/29

 原爆の日を前に、戦争をテーマにした特別展が二十八日、呉市下蒲刈町の蘭島閣美術館で始まった。被爆画家の絵を集めた「ヒロシマの悲しみ」と、戦争画「戦争の記憶」の二部構成。風景画家東山魁夷が動員学徒を描いた貴重な絵もある。八月二十六日まで。

 ヒロシマの悲しみ展は六点で、陸軍時代に被爆した福井芳郎の「原爆ドーム」や被爆後の惨状を描いた「ヒロシマの怒り、ヒロシマの悲しみ」など。「原爆の図」で知られる丸木位里の陶板作品も展示している。

 戦争の記憶展は、戦闘機や戦艦、兵隊、家族を戦場へ送り出した女性などを描いた日本画十三点を集めた。東山魁夷の「戦時下の乙女」は、日の丸の鉢巻き姿の女学生が軍需工場で働く様子を描写。澄んだ色調の風景画で知られる魁夷の群像画は貴重だという。常設展と合わせ一般五百円、高校生三百円、小中学生二百円。(新本恭子)

【写真説明】被爆作家らの作品を集めた特別展


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