広島市安芸区の瀬野川地区原爆被害者の会は２３日、原爆追悼碑がある地元の中野第２公園で原爆死没者追悼式を開き、約１００人が参列した。

　地元の被爆者代表として県被団協の金子一士理事長（８３）は「生き残った私たちが、核兵器廃絶の運動をさらに発展させる」とあいさつ。中野小６年井上さくらさん（１１）が「ヒロシマに生まれた人間として、戦争が悲しく苦しいものだと世界に伝えていきます」と平和の誓いを読み上げた。

　被爆２世による被爆体験記の朗読や、地元の小中学校６校の児童、生徒による折り鶴の献納があった。原爆で妹を失った金子千鶴枝さん（９３）は「子どもたちの平和の願いが聞けて心強い」と話していた。

【写真説明】原爆死没者追悼碑の前に折り鶴を供える児童