日本

大阪人権博物館(リバティおおさか)=大阪市

(10年11月19日)

◆総務部 床本渡

 私たちが生活している日本社会には、さまざまな差別や人権にかかわる問題が存在している。これらの問題は社会のあり方と深く関係し、生きていくうえで誰もが直面せざるを得ない課題を投げかける。

 当館の展示は「私が向きあう日本社会の差別と人権」が統一テーマ。社会のさまざまな差別・人権問題について、実物資料を中心に模型、映像、グラフィックなどを通し、より深く学習できるようにしている。また「私」をキーワードに、来館者一人一人が自身の日常について考えることができるよう工夫している。

 コーナーⅠ「人権の現在」は人権が歴史的に勝ち取られてきたことを伝えている。コーナーⅡ「私の価値観と差別」は、普段当たり前だと思われている規範や価値観が、生きる力と差別の両方につながっていることを実感することができる。

 来館者はコーナーⅢ「差別を受けている人の主張と活動」で、実際に差別を受けてきた人たちの思いと活動に向き合う。そしてコーナーⅣ「私にとっての差別と人権」で、いろんな立場で差別問題にかかわってきた人の体験をビデオで閲覧する。来年3月には展示内容の更新を予定している。

 特別展や企画展、各種イベントも随時開催。16日から「ひめゆり 平和への祈り」展を始める。沖縄戦で動員された「ひめゆり学徒隊」の思いと平和へのメッセージをお届けする。

住所 大阪市浪速区浪速西3の6の36
電話 06−6561−5891
ホームページ http://www.liberty.or.jp/
休館日 月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日、第4金曜日、年末年始、2011年1〜2月は展示更新のため臨時休館
入館料 大人250円、高大生150円

(2010年11月8日朝刊掲載)

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コーナーⅠ「人権の現在」


コーナーⅡ「私の価値観と差別」


アイヌの伝統民家「チセ」


大阪人権博物館リバティおおさか外観