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北朝鮮の核解決探る 大阪で原水禁など世界大会開幕 '07/8/4

 原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会が三日、大阪市内での国際会議で開幕した。米国、中国、韓国の平和活動家と研究者が「東北アジアの非核化をめざして」をテーマに、北朝鮮核問題を解決するための道筋や、核軍縮・核不拡散への取り組みについて活発に意見を交わした。

 大阪大大学院の黒沢満教授(軍縮国際法)は、北朝鮮核問題をめぐる六カ国協議について「東北アジア全体の非核化につなげるため、必ず成功させなければならない。将来は、地域安全保障の新しい枠組みに発展させるべきだ」と強調した。

 米の平和団体「ピース・アクション」メンバーの、リーバ・パトワルダン氏は、米国とインドが原子力協定をめぐる交渉で最終合意したことを「核拡散防止条約(NPT)を骨抜きにする」と訴えた。

 参加者百五十人との質疑応答では、久間章生前防衛相が原爆投下を「しょうがない」と発言した問題にも議論が及んだ。韓国の「参与連帯」副議長の陳永鐘氏は、米韓でも根強い「原爆投下が戦争や日本の植民地支配を終わらせた」という主張に対し、「目的が手段を正当化する、という考えは間違いだ」と明快に批判した。

 世界大会は四日、舞台を広島に移す。(金崎由美)

【写真説明】東北アジアの非核化をめぐり議論した原水禁系の国際会議


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