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印パの若者、反核へ交流 市民団体が広島に招待 平和公園など見学 '07/8/5

 広島の市民団体「インド・パキスタン青少年と平和交流をすすめる会」が招いたインドとパキスタンの若者が四日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、一緒に核兵器の悲惨さを学んだ。国際情勢の悪化などで一時中断していたが、四年ぶりに再開した。八日まで広島市に滞在し、平和記念式典への参列や原爆養護ホームで被爆者と交流する。

 互いに核兵器を保有しカシミール地方をめぐって対立関係が続く両国から若者を招き、反核平和の担い手を育成しようと二〇〇〇年に始まった。今回で五回目。

 インドから五人、パキスタンから四人の十五歳から二十二歳までの若者は原爆慰霊碑に花をささげた。「すすめる会」の森滝春子世話人代表(68)=佐伯区=の案内で原爆資料館などを見学。表面が溶けた瓦や、核実験の様子を紹介するパネルなどに見入っていた。

 インドの大学院生テジャスウィニ・マダブシさん(22)は「母国には核兵器を保有することが力の証し、国のプライドだと言う人もいる。広島で核の恐ろしさを学び、彼らに伝えたい」。パキスタンのフロヒンダ・スレマン・カーンさん(15)は「互いの国では出会えない私たちが広島に来て友達になることができ、とてもうれしい」と話していた。(馬上稔子)

【写真説明】森滝さん(右から2人目)から話を聞くインドとパキスタンの若者たち


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