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市民と世界、8・6交流 広島大生グループ、語り合いスペース '08/7/23

 広島大の学生グループが「原爆の日」に合わせて八月四―六日、広島市中区の平和記念公園近くのカフェを借り、市民と被爆者らの交流スペースを設ける。被爆証言を聞き原爆を題材にしたアニメ映画を上映。インターネット中継で海外の若者とも交流する。(下久保聖司)

 企画したのは「チームフェニックス」の五人。大学院生の小松真理子代表(31)が「8・6には国内外から大勢の人が訪れるが、地元の若者との交流機会が少ない」と感じ、四月から学外の社会人らと準備を進めてきた。

 会場は、平和記念公園から約五百メートルの中区大手町にある「カフェPACO」。期間中は四人の被爆者の証言を英語の通訳付きで聞くほか、「おこりじぞう」「雨はやさしく…」など十数本のアニメを上映する。

 一九九〇年代の内戦を乗り越えた、東欧のボスニア国民とインターネット中継で意見交換。専門家による、ヒロシマの戦後復興や、被爆者支援の講演もある。参加費としてコーヒーなどワンドリンク(約四百円)を注文する。

 企画した学生の多くが広島県出身。高校時代から平和活動に携わる、文学部一年の波多野うららさん(19)は「多くの人との出会いを大切にしたい」、教育学部一年の縄愛さん(19)も「自分なりに平和を考える三日間にできれば」と話していた。

 グループの活動は、広島大が学生の自主的な活動を資金援助する「フロントランナープログラム」に採択された。小松代表は「原爆の惨状だけでなく、その後の復興などもテーマにしている。まだ詳しく知らない同世代の若者たちに多く来てほしい」と願っている。

【写真説明】交流スペースの企画を練る小松代表(左から2人目)ら広島大生たち


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