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平和の訴え響く記録映画予告編 被爆地児童と米牧師の交流 '08/8/1

 米国在住の舞台芸術家、重藤静美さん(56)が、本川小(広島市中区)の児童たちが原爆投下から二年後に米国へ送った絵や書をテーマに制作した記録映画「Seeds of Hope(希望の種)」の予告編を完成させた。インターネット上で公開している。

 被爆地の物資不足を知り、絵の具などを送った米国人牧師に、返礼として届けたのは四十八点。米国の教会が保管していると知った重藤さんが、一昨年から現地での作品修復の取り組みや当時の児童らの取材を進めた。

 予告編は、焼け野原になった広島や昨年の平和記念式典、児童の絵を題材に平和学習に励む米国の子どもの映像などを三分三十秒にまとめている。

 当時の本川小児童が来春にも作品を借り受け、広島市内で展示会を開く計画があり、完成に向けた取材は継続する。来年冬をめどに五十八分の本編を仕上げ、国際映画祭に出品する予定という。

 重藤さんは「被爆地の過去と今を伝え、平和を希求する大切さを訴えたい」と話し、制作資金への支援を募っている。窓口は友人の北村俊樹さんTel06(6942)5359。公開中のホームページのアドレスはhttp://www.boru.net/(田中美千子)

【写真説明】ネット上で公開中の予告編の一場面。米国の子どもたちが絵のコピーを囲んでいる


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