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被爆体験基に朗読劇 広島・安佐南の森田さん、8日に上演 '09/8/5

 コーラス愛好家たちでつくる広島市安佐南区のNPO法人「シード・オブ・ピース」が8日、中区のゲバントホールで朗読劇「みえこの夏」を上演する。安佐南区の森田美恵子さん(86)が入市被爆した体験を基に制作し、森田さんも出演する。

 森田さんは原爆投下当時、佐伯区を走る通勤電車に乗っていた。翌7日、中区大手町の自宅に帰り、5日後にがれきの下から兄と兄嫁の遺骨を見つけた。その体験を約25分の朗読劇にまとめた。

 法人の道田涼子代表(34)が小学生時代、平和学習で体験を語ってくれた森田さんを、法人初の朗読劇のモデルに選び、脚本を書いた。舞台には2人で出演。森田さんは「二度とあのようなことが起きないように、平和の大切さを語り継いでいきたい」と語る。

 暗唱できるよう台本を繰り返し読んでいる森田さんは「ひ孫が成長したとき、悲劇が繰り返されないよう、しっかり演じる」と意気込む。コーラスを披露する「平和への祈りコンサート」は午後1時半に始まり、第2部で朗読劇を上演する。2300円。道田代表Tel082(209)8826。(鈴木大介)

【写真説明】台本を手に朗読の練習をする森田さん(右)と道田さん


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