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黒田征太郎さんに共鳴 広島・中区に平和発信拠点 '09/8/5

 核兵器廃絶を訴えているイラストレーター黒田征太郎さん(70)=北九州市=のアトリエを兼ねた平和文化の活動拠点の開設準備が、広島市中区大手町の映画館などが入る雑居ビルで進んでいる。4日は、黒田さんが訪れ、壁に拠点名を「ピースカルチャー」と描き込んだ。9月に本格オープンする。

 空き店舗の約230平方メートルを使う。黒田さんや若手芸術家が作品を制作するほか、市民団体の映画上映会や講演会などに貸し出す。7月中旬から、市民や学生が改装工事をしている。当面は核拡散防止条約(NPT)再検討会議が終わる来年6月まで運営する。

 核兵器廃絶までの道筋を示すヒロシマ・ナガサキ議定書をテーマにした絵本の作成を黒田さんに依頼した、NPO法人「ANT―Hiroshima」の渡部朋子代表理事(55)=安佐南区=や飲食店経営山根美貴子さん(41)=中区=たちが発案。所有者の協力で格安の家賃も負担する。

 黒田さんは「核兵器撤廃は遠いゴールだが、ここから平和を発信することを第一歩にしたい」と話している。山根さんTel090(9500)6554。(衣川圭)

【写真説明】壁にイラストを描き終え、市民団体のメンバーと握手を交わす黒田さん(右端)


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