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被爆者を船上追悼 二世歌手の山村貴子さん 来月似島沖でコンサート '07/7/24

 広島湾に浮かぶ似島(広島市南区)で亡くなった原爆犠牲者を追悼するため、被爆二世で歌手の山村貴子さん(47)が八月五日、船上コンサートを開く。

 原爆投下直後から多くの負傷者が運ばれ、犠牲者が埋葬された似島では二〇〇四年、残っていた遺骨が発掘された。このとき、山村さんの遠縁の女性の遺品も見つかったことから、「犠牲者を追悼し、島の存在も広く知ってもらいたい」とコンサートを計画。知人らの協力も得て実現した。

 午後六時半、フェリーで南区の広島港を出発。山村さんは、白血病で亡くなった佐々木禎子さんをモデルに作詩された「ORIZURU」など四曲を披露し、平和への思いを歌い上げる。

 似島の周囲を航行する船内では、島民から島の歴史や原爆投下直後の様子を聞く。さらに、中区の平和記念公園にある「平和の灯(ともしび)」から採火したランタンを、遺骨が埋葬された島南側に立つ慰霊碑にささげ、桟橋から灯籠(とうろう)を流す。

 定員三百人。先着二百人まで無料とし、百人は千五百円。オフィスYAMATO内の実行委員会Tel03(5786)4550。http://www.ninoshima.com/(馬上稔子)


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