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4万羽の祈り結集 庄原のお年寄りらが折り鶴 '07/8/4

 庄原市尾引町の養護老人ホーム「寿園」のお年寄りたちが、折り鶴づくりに取り組んだ。今年で八年目。足腰が弱くなり広島市などへ慰霊に行けなくなったデイサービス利用者たちも賛同し、過去最高の四万羽が集まった。庄原市山内町で六日にある原爆犠牲者法要で一部を奉納する。

 今年は「寿園」のお年寄り十人を中心に六月から折り始めた。同ホームを運営する不動会が開く「生きがい文化教室」の参加者やデイサービス利用者からも次々と寄せられ、昨年の三万羽を大きく上回った。

 「寿園」入所者の安田シマエさん(84)は、広島市中区基町の親族の家で被爆。「親せきは原爆の光に口の中を焼かれて死んだ。体の焼けこげたにおいが忘れられない。今まで生きてこられたことを感謝しながら折っています」と、熱心に製作していた。

 お年寄りやスタッフたち約五十人が二日、広島市中区の平和記念公園を訪れ二万七千羽を奉納した。六日、庄原市山内町の原爆犠牲者の碑に一万三千羽をささげる。(梨本晶夫)

【写真説明】平和を願い折り鶴を製作する養護老人ホーム「寿園」のお年寄りたち


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