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核の連鎖歯止めへ模索 原水禁・協など広島大会閉幕 '07/8/7

 原水禁国民会議などと、日本原水協などの二つの原水爆禁止世界大会は六日、広島での議論を締めくくる集会を広島市中区でそれぞれ開いた。七日からはいずれも、舞台を長崎市に移す。

 原水禁などの集会は広島県民文化センターであり、約八百人が参加。福山真劫(しんごう)原水禁事務局長は、柏崎刈羽原発事故や、政府の有識者会議が集団的自衛権行使の容認を検討していることを受け、「脱原発と憲法改正反対を貫こう」と訴えた。

 最後に「ヒロシマ・アピール」を採択。原爆症認定制度の見直しや被爆二、三世の援護策充実、二〇一〇年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた核軍縮・核廃絶運動の強化などの方針を確認した。

 原水協などは、県立総合体育館に約二千人を集めた。ミゲール・イスキエルド駐日メキシコ大使が「核拡散の防止には、核軍縮の前進が不可欠」と述べ、核保有国にNPT合意の順守を求めた。

 熊本などの原爆症認定訴訟の原告が、国の控訴を断念させるため、力の結集を呼び掛けた。政府に認定政策の抜本的見直しを求める特別決議を採択。総括の「広島アピール」では、署名や被爆体験の継承活動などを強化し、政治的意思を共有して国連や各国政府に核兵器廃絶を求めていくことを誓い合った。(久保木要、金崎由美)

【写真説明】核廃絶運動の強化を確認するアピールを採択した原水禁などの世界大会


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