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勤労女学生亡き友しのぶ 「チンチン電車―」出演者と交流 '07/8/7

 戦時中、広島電鉄の路面電車で車掌を務めた勤労女学生たちが六日、当時の同僚たちの慰霊祭に出席。式典ののち、当時の乗務を素材に今月上演されるミュージカル「チンチン電車と女学生」の出演者と話し、亡き友をしのんで青春の日々に思いをはせた。

 慰霊祭は広島市中区東千田町の広電本社であり、当時十四―十七歳だった広島電鉄家政女学校生徒十九人が出席。ミュージカル集団「STAGE21」の女優山川優子さん(24)と森貞唯さん(20)も参列し、構内の慰霊碑に、出演者が折った二千羽の折り鶴を供えた。

 女学生たちは既に七十歳代後半で、はちまきをして寄宿舎から仕事場に歌を歌いながら通った思い出などを披露。呉市から来た中村モリノさん(79)は「あのころ口ずさんだ歌が舞台の歌と重なる」と話し、山川さんらは「女学生の言葉が深く心に染み込む。あの時代を忘れてはいけないと感じた」と目を潤ませていた。

 公演は二十二日と二十三日、広島アステールプラザで四回ある。(里田明美)

【写真説明】広電の元勤労女学生らと対面し、思い出を聞いた山川さん(右端)と森貞さん(右から2人目)


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