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平和公園の灰皿35基撤去 式典前に分煙化進める '08/7/26

 広島市は、中区の平和記念公園に設置していた据え置き型の灰皿五十五基のうち三十五基を撤去した。受動喫煙を防ぐ分煙化の一環。国内外から多くの人を迎える八月六日の平和記念式典を前に実施した。

 委託を受けた業者が二十三、二十四の両日、原爆ドームや原爆の子の像など人通りの多い場所やベンチ周辺で、長さ約一・二メートルの鉄製灰皿(直径約二十センチ)を撤去した。

 灰皿の大半は、施設管理者の市が昭和三十年代に設置した。一方で、市は二〇〇三年十月、ぽい捨て等の防止に関する条例を施行。公園一帯は、吸い殻のポイ捨てを禁じる「美化推進区域」と屋外喫煙を禁じる「喫煙制限区域」に指定したが、灰皿のある場所での喫煙は可能となっている。

 市緑政課は、屋外喫煙を規制する条例の趣旨にのっとり、分煙化をさらに進めるとともに「広島を代表する公園のイメージアップを図った」と説明。公園利用者の声を聞きながら公園内の全面禁煙化も検討する。灰皿近くで喫煙していた南区の会社員男性(48)は「一度に半分以下に減らすのはやりすぎ」とこぼす。東区の会社員男性(23)は「街に灰皿が多すぎる。ただ、灰皿を減らすだけだとポイ捨てが増えるのでは」と心配していた。(野平慧一)


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