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サダコの心を親子で学ぶ 広島で闘病の様子を兄が語る '08/8/4

 家族で平和を考える「親と子のヒロシマ体験学習」が三日、広島市東区のホテルで始まった。中区の平和記念公園に「原爆の子の像」が建立されるきっかけになった佐々木禎子さんの兄、雅弘さん(67)=福岡県那珂川町=から話を聞いた。

 中学生までの子どもと保護者計五十四人が参加。雅弘さんは、被爆して闘病中の禎子さんが弱音を吐かず、自分より父親の頭痛を心配していた様子を紹介。「十二歳の少女が命をかけて私たちに伝えた、思いやりの心を世界へ広げたい」と呼び掛けた。

 熱心にメモをしていた東広島市安芸津町の小学四年山下航暉君(9)は「禎子さんのように優しい人が増えれば、もっと平和になる」と話していた。

 体験学習は、広島教育会館の主催で一泊二日。四日は中区の「原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑」前である慰霊祭に参列する。(奥田美奈子)

【写真説明】佐々木禎子さんの兄、雅弘さん(右端)の話に聞き入る参加者


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