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静かな光に深い祈り 元安川などでとうろう流し '08/8/7

 原爆ドーム(広島市中区)前の元安川などで六日夜、原爆犠牲者への鎮魂と平和の願いを込めたとうろう流しがあった。川面にたゆたう赤、青、黄などの柔らかなともしび。深い祈りを乗せた約八千個が、ヒロシマを染めた。

 「安らかにお眠りください」「ノーモア ヒバクシャ」などと書き込まれた五色の灯(とう)籠(ろう)。安佐南区の主婦山本弘子さん(71)は、三十二歳で被爆死した母に手向けた。自身も十二日後に疎開先から戻り入市被爆。「母の倍も生きてしまった。核兵器廃絶を進めてほしい」と手を合わせた。

 広島YMCA(中区)に世界十三カ国・地域から寄せられた子どもメッセージの灯籠八百個も川面を照らした。(武内宏介)

【写真説明】元安川に浮かぶ色とりどりの灯籠。鎮魂と平和への祈りを乗せ、川面をたゆたう(6日午後7時40分、広島市中区)


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