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核保有国、広島で議論を 国連総会議長が提言 '09/8/7

 国連総会のデスコト議長(ニカラグア)は6日、平和記念式典に参列後、広島市内で記者会見し、核兵器廃絶の必要性をあらためて訴えた。「日本は広島に保有国を集め、核兵器廃絶に向けた大胆な一歩を踏み出させてはどうか」と提言した。

 デスコト議長は核兵器廃絶に向け「被爆国である日本は保有国に大胆な軍縮を働き掛ける権威がある」と期待感を表明した。オバマ米大統領の就任を廃絶の好機ととらえ、大統領の広島訪問は「(実現すれば)大きな意義を持つ」と述べた。

 カトリック教会の司祭であるデスコト議長は式典のあいさつで、原爆投下について「神の教えに対する最悪の裏切り」と強く非難した。各国大使と、松島圭次郎さんの被爆証言にも聞き入り「感動した。日本の和解の精神にならい、よりよい世界を目指したい」と握手を求めた。

 マレーシアのマハティール元首相も式典参列後、記者会見した。「オバマ大統領は核兵器廃絶に向けた一歩を踏み出したが、次は一つでも多くの核弾頭を減らすよう、行動に移す時だ」と強調。広島市の秋葉忠利市長が会長を務める平和市長会議の取り組みについて「百パーセント支持する」と激励した。(田中美千子)

【写真説明】核兵器廃絶のため、日本はリーダーシップを取るべきだと求めたデスコト議長


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