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一人語りや大衆演劇 三原・世羅で悲惨さ訴え '09/8/7

 三原市中之町の第二中で6日、原爆の日に合わせた平和学習会があり、広島市安佐南区の演劇家林昭弘さん(66)が一人語りの原爆劇「伸ちゃんのさんりんしゃ」を全生徒約400人に披露した。

 原作は同名の絵本で父親が被爆死した3歳の息子を三輪車と一緒に弔う物語。生徒は親子の情愛や被爆直後の惨状、わが子を失い「ただ手を合わせることしかできなかった」と声を絞り出す林さんの熱演に見入った。

 3年宮地美彩さん(15)は「原爆の悲惨さが深く自分の中に入ってくる感じがした」と話していた。

 世羅町では、原爆で生き別れになった父子を描いた大衆演劇「原爆の子」が温泉施設せら温泉で上演された。原爆投下直後に被爆者の介護をしたという三次市の吉田光枝さん(80)は「劇を見て当時の情景が思い出された。戦争は絶対にいけない」と話した。7、16日も上演する。(金井淳一郎、杉原和磨)

【写真説明】第二中の生徒を前に、原爆劇を披露する林さん(右)


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