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臨時病院の死没者悼む 庄原市山内町 '09/8/7

 原爆投下直後に臨時病院が設置された庄原市山内町、旧山内西国民学校(現山内小)近くの原爆犠牲者の碑前で慰霊祭があった。遺族9人や地域住民ら計約100人が参列し、収容されて亡くなった88人の冥福を祈った。

 同地区社会福祉協議会などでつくる実行委員会が主催。実行委員長の莵原(うばら)元樹同社協会長(73)が「核兵器廃絶を実現するまで慰霊祭を続けていきたい」とあいさつし、遺族や地域住民が焼香した。

 父親が山内西国民学校で亡くなったという広島市西区大芝、主婦正木浩子さん(71)は「背中を全部やけどして、被爆11日後の17日に亡くなりました」と声を詰まらせながらつらい事実を振り返る。「遺族の数が年々減っているのは残念だが、体が元気な限り参列し、平和を祈り続けたい」。自らに言い聞かせるように話した。(梨本晶夫)

【写真説明】原爆犠牲者の碑の前で焼香する参列者


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