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反核運動、発展願う 江津有福温泉荘、被爆者ら祈念式 '09/8/7

 原爆の日の6日朝、江津市有福温泉町の原爆被爆者有福温泉療養研究所「有福温泉荘」で追悼・平和祈念式があった。

 出席したのは、宿泊していた被爆者と付き添いの34人、有福温泉小の児童13人、市幹部ら計60人。テレビ中継に合わせて午前8時15分から1分間黙とうし、1人ずつ祭壇に花を手向けた。児童は手づくりの千羽鶴を飾り、全員で「アオギリのうた」を合唱した。

 年に1、2度利用しているという宿泊客の本保幸雄さん(78)夫妻=広島市中区=は、学徒動員の作業中に被爆した様子や反核運動に携わった経験を紹介し「オバマ大統領のプラハ演説は歴史の節目になるだろう。平和運動がさらに発展することを願う」と話した。島根県友愛会などからは施設に温冷水機能付きの浄水器2台が贈られた。

 施設は、被爆者の温泉療養のため1967年に広島原爆障害者対策協議会が建設。先月末までに延べ79万7198人が利用した。(田中伸武)

【写真説明】本保さん(左端)夫妻ら被爆宿泊客の前で「アオギリのうた」を歌う有福温泉小児童


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