長崎市で開かれている平和市長会議（会長・秋葉忠利広島市長）の第７回総会は８日、同市茂里町の長崎ブリックホールで開会式を開き、本格的な討議に入った。続く全体会議では、２０２０年までの核兵器廃絶を確実にするための「行動計画」を決定した。

　行動計画は、来年５月の核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議が、廃絶の手順を示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を採択するよう、国際的な機運の醸成に重点を置く。

　▽加盟５０００都市目指す

　当面の具体的な活動としては、市長会議の加盟都市を現在の３千から５千へと増やす▽今年１０月に広島市で最終会合がある「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会（ＩＣＮＮＤ）」に議定書への賛同を提起する▽核兵器廃絶努力を誓ったオバマ米大統領を支持する「オバマジョリティー・キャンペーン」を国内に拡大する―などに取り組む。さらに広島、長崎両市で２０年に夏季五輪を誘致することも検討。廃絶実現に合わせて被爆地で平和の祭典を開く意義を国際社会にアピールしていく。

　総会は９日の分科会などを経て、１０日にアピールを採択して閉会する。（東海右佐衛門直柄）