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原爆直下における生活の記憶集 広島の団体出版 '07/7/7

 ▽街並み再現地図も収録

 広島の市民団体「ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会」が、爆心直下にあった広島市の猿楽町(現中区大手町)と中島本町(現中区中島町)で暮らしていた住民の記憶をたどる冊子「証言 原爆で消えた町から」を出版した。

 A5判、百三十一ページ。二〇〇三―〇六年に実行委のインタビューに応じた住民六人の体験を記録。当時の家の間口や一帯にあった料亭、川遊びの様子など、原爆に奪われた町の息づかいを再現している。ナック映像センター(中区)がコンピューターグラフィックス(CG)で再現した街並みも添付。二つの町の戸別地図も収録している。

 同じく爆心地にあった細工町(現中区大手町)の住民から話を聞き、街の歴史をたどるフィールドワーク(無料)を、二十九日午後二時から中区の国立広島原爆死没者追悼平和祈念館で開く。

 中川幹朗代表(48)=南区=は「原爆が投下された真下に人々が住む町があり、生活が営まれていたことを伝えたい」と話している。本は送料込み千円。実行委Tel082(255)1923。(門脇正樹)

【写真説明】爆心地の町の記憶を収めた冊子「証言 原爆で消えた町から」


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