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平和ガイドで対話力学ぶ 広島国際学院大生 '07/7/11

 広島国際学院大(広島市安芸区)の現代社会学部の学生たちが、コミュニケーションを学ぶ講義の一環で、平和記念公園(中区)で国内外の学校をガイドするユニークな試みを始めた。十日、遠足で訪れた黄金山小(南区)の四年生三十人に、公園内の碑の由来などを分かりやすく教えた。

 第一回は講義の受講者五十人のうち、希望した一―三年生十四人がガイド役を務めた。一カ月かけて原爆をどう伝えるか議論し、自分たちで写真パネルを作成。原爆慰霊碑をはじめ、六つの碑を紹介することにした。

 この日は、雨のため予定していた碑めぐりは取りやめ、原爆資料館の下で約一時間、碑の説明をした。佐々木禎子さんの死をきっかけに「原爆の子の像」が建立されたことなど、自分たちで考えた言葉で伝えた。熱心に聞いていた北香菜恵さん(10)は「大きな声で話してくれて分かりやすかった」と喜んでいた。

 国際学院大三年の垣内亮輔さん(20)は「自分の勉強にもなった。平和学習に役立てばうれしい」と笑顔を見せた。この日の成果や反省点はあらためて講義で報告する。

 講義を活用した平和記念公園のガイドは、栗原理・准教授(経済学)の発案。今月三十日に米ユタ州の大学生、秋に英国の高校生、来年五月には韓国の大学生をガイドする予定。栗原准教授は「平和というテーマを伝えるには相手のことをよく理解して言葉を選ぶことが大切。今後もしっかりと準備し、平和の尊さを伝えたい」と話している。(新本恭子)

【写真説明】黄金山小の児童を前に、手作りの写真パネルを使って碑の説明をする広島国際学院大の学生たち


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