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「明日の神話」の誘致前向き 広島市長 '07/7/13

 故岡本太郎が原爆をテーマに描いた巨大壁画「明日の神話」の誘致について、広島市の秋葉忠利市長は十二日あった定例記者会見で、被爆地への設置に前向きな姿勢をあらためて表明した。そのうえで、誘致の正式申し入れにあたり、設置場所や維持管理費などの課題を解決する必要がある、との認識を示した。

 秋葉市長は「誘致を検討しており、早期に検討を済ませたい」と明言。解決すべき主要な課題として、縦五・五メートル、横三十メートルある巨大壁画を屋内展示する場所や施設の確保、維持管理経費の算定などを挙げ、慎重に検討する必要があるとした。

 市によると、壁画を所有する岡本太郎記念現代芸術振興財団(東京都港区)は「具体的な設置場所や施設計画などを整えないと正式な誘致立候補とは言えない」との姿勢という。市側も、課題解決の道筋を明確に示す責任があるとの考えだ。

 そのため市は、原爆の爆心地に近く、有力候補地の一つである現市民球場跡地の活用計画案が決まるのを待ち、跡地内への展示施設設置の可能性や壁画の設置費、維持管理費を詳細に検討する方針だ。(岡田浩平)


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