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全国会議員を原爆映画に招待 広島の団体、被爆地で上映会 '07/7/21

 被爆者や原爆開発にかかわった米国人の証言をつづった映画「ヒロシマナガサキ」を鑑賞してもらおうと、広島の市民有志のグループが二つの被爆地で八月に開く上映会に国会議員を全員招く。二十日、案内状と招待券の発送を始めた。

 「映画『ヒロシマナガサキ』を長く広める会」(渡部朋子世話人)のメンバー六人が中区内の事務局に集まり、作業をした。衆参両院の現職議員全員が対象。「広島、長崎に足を運んでいただき、被爆者の声に耳を傾けてほしい」などと書いた案内状約七百二十通を用意し、議員一人一人の名前を手書きして封筒に詰めた。

 日系米国人三世のスティーブン・オカザキ監督(55)が制作した映画は、国内外の被爆者十四人が人生を一変させた被爆体験を静かに語りかける。原爆投下にかかわった米国人科学者ら四人も登場する。上映会は「長く広める会」が広島市では広島国際会議場(中区)で八月五日に一回、長崎市では市公会堂で七日に三回上映する。

 閣僚を含めた政治家から原爆投下を容認するなどの発言が相次いでいるため、事実をきちんと伝えようと招待を思いついた。渡部世話人は「日本の未来を担う政治の代表に、ぜひ被爆地で、過去を振り返り未来を考えてほしい」と訴えていた。(森田裕美)

【写真説明】チケットの発送作業をする渡部世話人(左から2人目)たち


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