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合唱「広島の心」を器楽向けに編曲 被爆から復興した生命力表現 '07/7/29

 広島市名誉市民で被爆者の渡米治療の支援などに尽くした原田東岷さん(一九九九年に八十七歳で死去)が作詞した合唱曲「世界の命=広島の心」が再度、編曲された。府中町の「くすのきプラザ」で二十九日午後二時から開くコンサートで披露される。

 オリジナルを作曲した藤掛広幸さん(58)=千葉県市原市=が、マンドリンや吹奏楽でも演奏しやすいようアレンジを加えた。コンサートは市民楽団や中学生が出演。藤掛さんもタクトを振り、六十人が合唱する。入場整理券を配る。

 原爆被害から復興した広島の生命力を表現する「世界の命=広島の心」は、原田さん、藤掛さんとそれぞれ交流のあった広島市安芸区のアマチュア演奏家桧垣尚文さん(61)が二人を引き合わせ、八九年に合唱曲として完成。その後、オーケストラ向けに編曲された。

 今回も桧垣さんが依頼。藤掛さんは、原田さんが詞に込めた願いを思いおこし、「命の大切さを忘れないことが平和な世界への原動力になる」と快諾した。

 広島交響楽団も八月六日午後六時四十五分から、中区の広島国際会議場で開く「平和の夕べ」コンサートで演奏する。広響事務局Tel082(544)2900。(馬上稔子)

【写真説明】再アレンジした「世界の命=広島の心」披露に向け、リハーサルで指揮する藤掛さん


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