中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索
被爆証言自由に聞けます 原爆資料館の定時講話会スタート '07/8/3

 原爆資料館(広島市中区)は二日、東館地下で入館者が自由に被爆者の証言を聞くことができる「定時講話会」を始めた。七日まで計十二回開き、原爆の日前後に訪れる見学者に平和への思いを深めてもらう。

 初回は爆心地から約一キロの広瀬北町にあった自宅で被爆した寺本貴司さん(72)が約八十人に体験を語った。原爆で母親を失ったことや、家の下敷きになり血だらけで近所の人に助けられたことなどを話した。この日は、ほかに二人の被爆者が証言した。

 観光で来た横浜市の古賀なお美さん(52)は「初めて証言を聞いて、被爆者の悲しみや思いを感じることができた」と話していた。

 資料館はこれまで事前に申し込んだ団体などに限り証言者を紹介していた。被爆当時の状況を広く知ってもらいたいと、初めて入館者が自由に聞ける証言の場を設けた。

 一日一―三回で、各一時間程度。五日は開催しない。三日と六日の午後二時半からは被爆者が英語で証言する。Tel082(242)7798。(馬上稔子)


MenuTopBackNextLast