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海外の核被害者ら報告 原水協など世界大会 救済策めぐり討論 '07/8/5

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会は四日、広島市中区の広島厚生年金会館で国際会議を続けた。三日に続き約二百五十人が参加。核実験被害や在外被爆者の実情などを世界各地の六人が報告し、救済策などを討論した。

 ロシア・チェリャビンスク地方で一九五七年にあった核施設爆発事故などの被害者ミーリャ・カビロワ氏は「住民の健康被害や遺伝障害は深刻度を増している」とし、「救済と放射線被害の再発防止へ向け、世界が連帯して取り組んでほしい」と呼び掛けた。

 イギリスが南太平洋クリスマス島周辺で実施した核実験に参加して被曝(ひばく)したという元フィジー兵士ポール・アーポイ氏は「核保有国はフィジーの住民を実験台に使った。暴挙を世界に訴え続けたい」と力を込めた。

 韓国や北米の被爆者らは、高齢で渡日が困難な在外被爆者の現状を報告。被爆者健康手帳の申請手続き・交付基準の見直しや、医療助成の上限撤廃などを要望した。(久保木要)


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