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同胞悼み平和希求 韓国人原爆犠牲者慰霊祭に280人 '07/8/6

 韓国人原爆犠牲者慰霊祭が五日、広島市中区の平和記念公園内の慰霊碑前であった。遺族ら約二百八十人が参列。母国を離れ、広島で被爆し亡くなった人たちの冥福を祈った。

 在日本大韓民国民団(民団)広島県地方本部(権五源(カングォンウォン)団長)の主催で三十八回目。体調を崩していた韓国原爆被害者対策特別委員会の姜文煕(カンムンジ)委員長(88)も三年ぶりに車いすで出席。姜委員長は「核戦争が起きれば人類は破滅する。韓日が平和を求め努力することを願う」とあいさつした。

 続いて権団長がこの一年間に亡くなった十人を加えた二千六百二十八人分の死没者名簿を慰霊碑に納めた。黙とうの後、参列者らは慰霊歌を合唱、慰霊碑に花を手向けた。

 参列した被爆者の朴南(パクナン)珠(ジュ)さん(75)=西区=は「今の平和は、母国に親やきょうだいを残して亡くなった多くの犠牲者の上に成り立っている。死をむだにしてはならない」と訴えていた。(境信重)

【写真説明】韓国人原爆犠牲者慰霊碑に花を手向ける参列者たち


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