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老いる被爆者訴え切実 「聞く会」で援護策要望 厚労相「二世健診を充実」 '07/8/7

 「被爆者代表から要望を聞く会」が六日、広島市中区で、柳沢伯夫厚生労働相や浅野勝人外務副大臣らが出席して開かれた。地元七団体の役員は老いが進む被爆者援護策の充実を強く訴えた=1面関連。

 最初に発言した広島県被団協の金子一士理事長は、安倍晋三首相が明言した原爆症認定基準の見直し検討に関連し、係争中の原爆症認定集団訴訟で国側の控訴断念や取り下げを要望。柳沢厚労相は「判決をよく読み、態度を決めたい」と述べるにとどめた。

 県労働組合会議被爆者団体連絡協議会の神崎昭男会長が被爆二世、三世への被爆者援護法の適用を要請したのに対し、柳沢厚労相は「二世健診充実の方向で考えたい」とした。

 県朝鮮人被爆者協議会の李実根会長は、日本と国交のない北朝鮮の被爆者代表が入国を求めた場合、配慮する考えがあるかをただした。浅野副大臣は「政府はさまざまな規制をしているが、出入国について人道上の問題は例外。真剣に検討したい」と答えた。(岡田浩平)

【写真説明】国から柳沢厚労相らが出席した「被爆者代表から要望を聞く会」


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