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ガス灯に「平和の火」 広島ガス慰霊祭 '07/8/7

 広島ガス原爆慰霊祭が広島市中区大手町であり、原爆投下後の残り火を燃やし続けている福岡県星野村の「平和の火」を譲り受けて、ガス灯にともした。参列した役員や社員、OB約五十人が、犠牲となった役員や社員ら六十九人の冥福を祈った。

 ガス灯は旧本社があった原爆犠牲者追憶之碑にある。碑の前で星野村の火と、平和記念公園で採火した「平和の灯(ともしび)」を合わせ、深山英樹社長(65)がガス灯に点火した。

 式を終え、深山社長は「亡くなった社員をはじめ多くの原爆犠牲者のため、広島の企業として恒久平和への祈りを込めて火をともし続けたい」と誓いを新たにしていた。

 ◆電気通信関係原爆死没者慰霊式(中区基町)

 NTT西日本広島支店基町ビル横の原爆慰霊碑前に遺族、社員ら八十三人が参列。南区の荒木一衛さん(88)は「黙とうを終えると、目の前に弟が帰ってくるような気持ちになる」。広島駅前郵便局(広島東郵便局)の電信係だった弟は宿直から戻らなかった。

 ◆広島二中原爆死没職員・生徒六十三回忌追弔法会(中区中島町)

 旧制広島二中の流れをくむ観音高の生徒や遺族、同窓生ら約三百人が集った。「生き残りの会」を世話する南区の時安惇さん(74)は犠牲となった同級生約三百二十人を思い、「負い目が常に胸にある。親の世代の悲しみと叫びを引き継ぎ、慰霊の営みを続けたい」。

【写真説明】星野村の火と、平和の灯の火を一つにしてガス灯にともす深山社長


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