中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索
こども代表、記念式典で不戦誓う 禎子さんの生涯に衝撃 '07/8/7

 広島市内の小学六年生三人が平和記念式典にこども代表として出席、「平和への誓い」の朗読や平和の鐘を突くなどして争いのない世界の訪れを願った。

 誓いを読み上げたのは、五日市観音西小の森展(ひろ)哉(き)君(12)=佐伯区=と東浄小の山崎菜緒さん(12)=東区。原爆後障害の白血病が原因で、同じ十二歳で亡くなった佐々木禎子さんを通して、平和について考えている。

 四歳で腎炎を患い入退院を繰り返した森君は、晩年を病床で過ごした禎子さんを自身と重ねる。「テロやいじめのニュースを見るたび胸が痛む。争いはいけない」と強調する。山崎さんは昨年初めて原爆資料館(中区)を見学。同世代の禎子さんが原爆に命を奪われた現実にショックを受けた。「子どもたちの小さな願いを広めたい」。あどけない表情に決意をみなぎらせた。

 もう一人の代表、天満小の惣田亮介君(12)=西区=は午前八時十五分、遺族代表の会社員黒田由希子さん(32)=東区=と一緒に鐘の音を響かせた。授業で被爆者の体験を聞くなど、自分なりに「あの日」を学んだ。式典後、「最高の平和学習になった。もっと原爆や被爆者のことを勉強したい」と意気込んでいた。(金井淳一郎、門脇正樹)

【写真説明】黒田さん(右)と力を合わせ、平和の鐘の音を響かせる惣田君


MenuTopBackNextLast